siLife’s blog

へいげんの頭の中

ヒーローとヴィラン#1章 特殊能力2

ーー特殊能力または超能力とはーー
通常の人間にはできないことを実現できる特殊な能力のこと。今日の科学では合理的に説明できない超自然な能力のこと。wiki参照


僕はそのあと氷道の話を
注意して聞いた。

この世界では18歳になると特殊能力に目覚める人間がいること。

氷道は今20歳で皆と同じく18歳で能力が発症したこと。

そして執事という職業を与えられる人間は一定以上の能力者
強力な能力者ということだった。

氷道はその中でも随一の能力者で、
昨夜も能力強化の為に無理やり能力を使わされていたという。

そして氷道の能力は氷を生成することであった。
ただ氷を生成するだけでなく氷道が暴走すれば周り一帯を凍らせ、一面を氷の世界にすることができるということ。


そしてなにより驚いたのは
この島はヒーローが管理していてこの島に送り込まれるのはヴィラン認定されたもののはず。

そう幼少期にヴィランに少しでも憧れを抱き
その憧れを過去の罪として断罪されたものだ。

だが氷道は一度もヴィランに憧れを抱いたことなどなかった。
むしろヒーローに憧れを抱き将来のために修行をしていたという。


これはどうゆうことだ?

僕は考え込んだが
氷道もその部分はまだよくわかっていないみたいだった。

わかっているのは執事という役割を与えられた僕も一定の力を持った特殊能力者ということ。


そして城にいる絶対権力者の男。
その男は周りからこう呼ばれているらしい。
「鉄将」と。

僕に執事の役職を与えたこの男がこの島を支配しているヒーローで絶対的権力者であり
力ではとても敵わないことだ。


僕は一連の話を聞いて驚きと疑問が頭に浮かび
パンク寸前になっていた。


「とまぁここまで話してきたが
結論としてはお前はこれから俺と一緒にこの島を脱出する。」

「全部教えたんだ。もうやめますなんて言わせないぜ。」

氷道が少し脅しっぽく言葉を出す。


「元からこんな島にずっといる気なんてないし、なんで俺が捕まったか、ますます暴かなきゃいけなくなったよ」

僕は氷道の話を聞き決意を新たに氷道と
脱走の決意を新たにした。


「お前の氷の力でこの扉って開けられないのか?」

僕は疑問に思っていたことを投げかける。

「できれば苦労はしないんだがな。
この扉頑丈なんてもんじゃない。きっとあの男鉄将の能力で作ったもんだろう。
何回か試してみたんだがダメだった。」


僕は、じゃあどうすればいいんだーと言わんばかりの顔をしてがっかりしていると。

「いや、今までは俺1人だったが脱出のための仲間ができた2人ならあの大男1人撹乱して脱出できるだろう。
明日の朝だ。明日の朝脱出するぞ。」

氷道はそういうと続けて、

「そのために今日はこの後の仕事で脱出ポイントなどを確認して夜作戦を練る。」

氷道は自信に満ち溢れた顔でそう言っている。
僕もその表情を見ていると自信が湧いてきた。

これは脱出できるかもしれない。
いや絶対に脱出してやる。


そんな話をしているうちに仕事の時間が来たようだ。
大男が歩いてきた。

今日の偵察が勝負になる。

よしっいざやったりますか。



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